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7時過ぎに起床。トーストと目玉焼きとサラダに、子ども達は牛乳、大人はコーヒーの朝食です。コテージの中を片付けてから、9時に宿を出ました。車は置いたまま、久種湖の遊歩道へ。4〜5月には尾瀬の比ではない規模のミズバショウの群生が見られるそうですが、8月だと周りは緑一色。そうそう、春は渡り鳥もたくさん集まるとかで、バードウォッチングも楽しめるらしいです。つまり今は完全にオフシーズン。でも人気(ひとけ)も少なくて、のどかな風景でした。以前は湖畔に牧場があり、そこでおいしい牛乳が飲めたらしいのですが、今は閉鎖されており、牛の放牧を見たり牛乳を味わうことはできませんでした。残念。 |
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階段をえっちらおっちら・・・。三男の足元が危なっかしいので、手を繋ごうといってもききません。自分も兄ちゃんズと同じレベルだと信じて疑わない三男は、必死に2人の後を追います。
兄ちゃんズも、弟のペースに合わせて一緒に歩くことはないのだけれど、少し先に行ってはチビが追いつくのを待っていてくれました。
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後ろを振り返ると久種湖が見えました。きれいなのだけれど、ひっそりとしたたたずまいはどこか寂しげです。
伝説によると、2人の仲の良い若い漁師が、村の酋長の娘を取り合って決闘をし、一方の若者が敗れて果てた瞬間、突然起こった暴風が漁場を砂に埋めてしまい、大切な漁場も親友も失ってしまったことに気づいた若者もまたその場に倒れ、残された酋長の娘は悲嘆にくれてのどを突いて後を追い、3人が折り重なって死んだ場所に久種湖ができたのだとか。ひえ〜。
でも湖ってその手の伝説が多いですよね。 |
遊歩道からは海も見えます。湖よりも明るくて鮮やかなブルーで、青空の下、ますます輝いて見えます。
高いところだからなのか、それとも天気のせいなのか、写真からはわからないけれど風が強く、写真を撮っていたら帽子を飛ばしてしまい慌てました。写真中、上部中央の黒い筋は、多分私の前髪です(笑)。 |
さらにゆるやかな丘が続き、だんだんと高いところへ登っていきます。
子ども達は相変わらず元気。朝からそんなにとばして、この後の観光予定は大丈夫なのだろうか・・・。ケラケラ笑いながら坂道を登ったり下りたり(!)しています。 |
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頂上(?)に着きました。「礼文森林(もり)の丘」と書かれた看板の向かい側にはお約束の展望台。見つけるやいなや、子ども達はあっという間に駆け上がっていました。 |
頂上からの眺めです。丘の上に作られた等間隔の仕切のようなものは防風柵なのだとか。開けた空、折り重なる丘陵地帯、なかなかの景色です。
それにしても、まったく他の人と会いません。もしかして今日は遊歩道全体が貸切?? |
ひと通り景色を眺めた後、ふたたび散策開始。同じ道を引きかえすのではなく、遊歩道の続きを歩いていくと、ぐるりと輪を描いて久種湖畔のキャンプ場への道に戻れるようになっています。今度は下りがほとんど。
スピードに乗って止まれなくなってしまいがちな三男を押さえつつ、キャンプ場においてある車へと戻りました。 |
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さて、礼文島最北端といわれるスコトン岬へ来ました。何度聞いても笑っちゃう名前です。漢字で書くと「須古頓岬」だそうですが、やっぱりカタカナで書かなくちゃ!?
ツアーだと必ずといっていいほどコースに入っているところなので、大型バスが乗りつけたり、集合写真を撮るための設備があったり、売店では商魂たくましく呼び込みしていたりと、やや観光地化していますが、それでもこじんまりしている方です。売店で売っているソフトクリームはなかなかの美味。コクのあるソフトがお好みの方にはおすすめです。
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ここではトイレまでが最北限を誇ります(笑)。
このトイレの右手に進んでいってもスコトン岬に出られるのですが、その途中にある草っ原にはクローバーがいっぱい生えていて、息子たちはそこで四つ葉さがし。案外乙女チックです。結構たくさんあって、短時間で5つくらい見つかりました。 |
スコトン岬の先端への道の途中には、がけ下に建つ民宿があり、通る人は皆「こんなところに・・・!」とうなり声をあげますが、これもここの売りのひとつのようです。
でも、海が荒れている時なんか、波をかぶったりしないのかなぁ〜?他人事ながら心配してしまいます。いや、それもスリルとして売りになっていたりして?? |
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スコトン岬から少し南に下りて、今度は澄海(スカイ)岬に来ました。海の色がさらに綺麗!!スカイというのは「SKY」から来ているのではないと思うけれど、空の青に負けない澄んだ青色の海、「澄海」とはうまい字を当てたものです。
写真は澄海岬の頂上から撮ったもの。ここに行くまでには駐車場から結構急な階段を昇ります。急といっても3歳の三男に登れる程度なのですが、ときおり団体で訪れるツアー客には年配の方が多く、「ひざが痛い」「息が切れる」という声が聞こえてきました。それでも皆ちゃんと頂上に到達し、すばらしい景色を堪能したあとは、「冥土の土産になりそうだ」と大笑いしていました。ははは・・・冥土の土産って・・・。
海ぎわで、高いところにあるため、やっぱり風が強いです。 |
ガイドブックや他の方々のサイトで紹介するべく撮り尽くされた景色ですが、私も・・・パチリ。私の腕では本物の透明感を写すことができませんでしたが、これは是非肉眼で見ていただきたいです。
ため息の出るような美しさです。
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さて。時刻は12時10分。そろそろお昼にしましょうか。昨夜と今朝は自炊だったので、今日のお昼は礼文島名物が食べたいなぁ。礼文名物といえば、うに、昆布、ほっけ。夫と息子はうにがあまり好きではなく、私もちょっとなら喜んで食べるけど、たくさんは食べられません。じゃあほっけを食べに行こう!ということで、車で来た道を戻り、久種湖付近の町まで行きました。
名物ってくらいだから、きっと定食屋さんに入れば、ほっけにありつけるでしょう。そう考えてお店を探すのですが、まず定食屋さんが見つかりません。やっと見つけた一軒も、入口にメニューがなく、どんな食事があるのかよくわかりません。でもま、お腹もすいたし、とりあえず入るか!
で、中のメニューを見ると、定食もの、丼もの、麺類、単品料理などなど、特に礼文色もなく、普通の品揃え。ほっけの「ほ」の字も見当たりません。観光客相手ではない、地元の定食屋さんなのでしょうか。
でも、出てきた料理は味がよく、量もうちの息子どもの空腹を満たすだけのボリュームはあったので、結果オーライ。ほっけは、また別のところでも食べられるでしょう。 |
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次に訪れたのは、今度は礼文島の南部、元地(もとち)というところにあるメノウ浜。ここでは波に打ち寄せられた小さな瑪瑙(めのう)原石のかけらを拾うことができます。
でも、ここも観光地化していて、ひっきりなしに大型バスがお客さんを運んできます。毎日毎日、こんなにたくさんの人が拾っていってしまってもなくならないなんて、これはやっぱり、売店の人が観光客を寄せるために、撒いているのでは?と疑ってしまいました。だって、店頭には、砂浜で拾えるような小さいものではなく、うずらの卵大の大きな瑪瑙を売っているのです。これを砕いて、早朝などに撒いているのでは・・・??なーんてね。
あとから調べてみると、このメノウ浜、昔はもっと大きなものが拾えたんだそうです。観光客に拾い尽くされ、今では大きくてもビー玉大のものしか見つからないのだとか。でも、沖のほうにある岩床から削られてくるので、海が荒れた日の翌朝とかには、ちゃんとそれなりに大きいものが見つかることもあるようです。 |
海岸の石に混じった瑪瑙を、真剣な眼差しで探す長男と次男。目が慣れてくると、結構簡単に見つかります。お父さんと三男は眠くなってしまったので、車の中でお昼寝。3人で小一時間瑪瑙を探して遊びました。 |
メノウ浜で拾った瑪瑙。クリーム色の石がそうです。同じく浜で拾った、波に削られて丸くなったガラスのかけらや貝殻を混ぜて瓶に入れています。やはりあんまり大きなものは見つかりませんでしたが、小粒の方が可愛くて私は好きです。いや、負け惜しみでなく(笑)。 |
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フェリーの時間が近づいてきました。今日はもう、稚内へ戻らなくてはなりません。礼文島へ来たのは去年に引き続き2度目だけれど、帰り際はいつも、また来たいと思ってしまいます。礼文の有名観光スポットである桃岩や猫岩は、去年来た時に見て気が済んでいたので今回は行かなかったけれど、またいつか、今度は車ではなく、ハイキングコースを歩いて見に行ってみたいものです。
フェリーに乗る前に、ターミナル付近にある「さざ波」という喫茶店に入り、ここでもソフトクリームを注文。ここの名物は「イレブンソフト」。「礼文」にひっかけて「イレブン」、つまり11段のソフトクリームなのです!でもさすがに大きすぎるので、もう少し小さめの「セブンソフト」を5人でつついて食べました。やねうら家は、かなりのソフトクリーム好きの集まりなので、おいしいと噂のソフトクリームは食べずにいられません。なので、一度に食べる量は5人で1本。スプーンですくって食べるのです。そのかわり、一日に食べる回数は、多い時には5回くらい。だって、北海道にはおいしいソフトクリーム屋さんが多いんだもの〜。でも、それでも1人あたり1本なので、そんなに多くはないよね?ね?
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セブンソフトをたいらげ、フェリーに乗り込むと、ほどなく日没の時刻になりました。船内では夕日見物を勧めるアナウンスが流れ、たくさんの人が甲板に集まっていました。みんなこっちに偏っちゃって大丈夫!?
でも本当、船から眺めた日没はとっても綺麗。礼文島とのしばしのお別れを飾るのにふさわしい景色でした。いつの日か、また必ず来るぞ、礼文島! |
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19時20分、稚内港に到着。そのまま稚内駅の目の前にある「稚内海員会館」へ向かい、チェックインを済ませてから夕食に出かけました。駅前に出れば、きっとほっけを食べさせてくれるお店があるとふんで、5人でぞろぞろと駅のアーケードを歩いて行くと、何件かそれっぽいお店が見つかりました。でも、高そうだったり居酒屋色が濃かったりするお店をのぞくと、自然と候補が絞られてきます。その中で、比較的食事だけでも大丈夫そうな居酒屋さんに入ってみました。外に出ている品書きにも「ほっけ」と書かれています。
お店に入ると、お客さんは私たちだけ。ん?と思いましたが、まあ平日だし、入ってしまった以上、やっぱりやめましたと出るわけにもいかず、座敷席に上がりました。で、ようやく念願のほっけを注文。他にもサイドメニューをいくつか頼み、今日一日のできごとなど話しながら料理を待ちます。
ところが、いつまで待っても料理が運ばれてきません。どうしたのかと席から厨房を覗いてみると、ご主人は煙草をふかしながらテレビに見入っています。煙草吸いながら客に出す料理を作るの!?ちょっと信じられませんでしたが、他に料理人はおらず、ご主人の奥でおそらくほっけを焼いているのであろうと思われる音がしています。隣には奥さんと思われる女性が、注文をとった後、味噌汁だけは作っていたようですが、下ごしらえをしていないのか、野菜を切るところから始めていました。作りたてといえばそうなのだけど、ちょっと手際が悪くない・・・?お客さんがあまり来ないから作っておいても無駄になるということなのでしょうか。う〜ん、お腹すいているせいなのか、何だか無性に腹が立ってきました。
やっと運ばれてきた料理は、そこそこおいしく感じられましたが、地元ならではの素材のよさと、空腹という最上のソースに助けられた感が否めません。
多分あの店にはもう二度と行かないだろうなぁと話しながら宿に戻り、眠くなってしまった息子たちをなんとか起こしながらお風呂へ直行。今日はもりだくさんの一日でした。みんなお疲れさま。明日も早くから行動開始です。息子たち念願の砂金堀りにも寄る予定。さて、瑪瑙にひきつづき、光りモノ獲得体験パート2、一攫千金なるか!?(笑) |